再熱 #2

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再熱 #2

お風呂から上がって準備万端。 そわそわしながら、到着を待つ。 ああ、もう心臓モタナイ…… やっぱこれ、夢の中なんじゃ……なんて思って見ても、 携帯の中には、市川さんに送ったメールがきちんと残ってて。 何回も確認してたら突然の着信。 ボタンをいじってたせいで、即効で通話中になってしまった 「も……しも」 「お前んちわかりにくい。 いま国道のコンビニだけど、そこまで道順言って」 緊張してる私とは違って、落ち着いた声の市川さん。 「あ、それなら真っ直ぐに細い道入ってください。 途中まで行きますから」 携帯を持つ手が震えてて。 気のせいか足まで震えてるような。 私はマンションを出ると、マンション前の道を歩き、曲がり角で車のライトの灯りを見付けた ああ、きっとあれだ。
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