再熱 #2

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ダメだ、ダメすぎる やけに沈黙が続いて、そこからどうしたらいいのか全くわからなくて。 ただ、ドキドキする胸が今にも張り裂けそうで、私は俯いてることしか出来なかった 完全に、市川さんにペース持ってかれてる。 「で、どうする?」 月明かりだけの車中。 薄暗いその狭い個室の中で、市川さんの声は心臓まで響いて 「えっ」 「このまんま、ずっとここで黙ってんの?」 「……」 市川さんは、ズルイ。 全部、私がして欲しいって願望のせいにして。 自分の意思じゃない、って言ってるみたいだ。 ズルイ。 ズルイ人。 全部私にさせようとする。 「……市川さんが、スキです」 もう どうしようもないくらい ダイスキ
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