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◆ #2
ここに来るとき、会社の玄関先で、小畑さんに出くわして、結婚式の日取りが決まったから招待状を送ると言われた
まさか、それ?
とか思いながら、落ち着くまで気長に待った。
そんでもって、やっぱり理由はソレだった。
落ち着いた田所さんが、ポツリ、ポツリ、とその事を口にしはじめた
「……すみません、商談中なのに」
「……いえ」
苦笑いする以外になく、相手の言葉を待った
「入社してからずっと。
小畑さんの背中を見てきたんです」
尊敬もしていて、そして可愛がってくれる小畑さんにずっと片想いをしていた事、
同じ上司の小畑さんの嫁になる人があまりにも身近すぎてショックが大きかった事を、ゆっくり、ゆっくりと口にした
小畑さん、女の扱いベラボウ上手いからな、と、
俺はなんとなーく、で聞いていた。
それでも止まらない涙。
俺には全くわからないその心情。
気が付いたら、口が勝手に動いていた。
「それなら、結婚を前提に俺と付き合いませんか?」
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