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◆ #2
顔色ひとつ変えない成田が面白くなくて。
確かに用もない
そのまんま溜め込んでいた事務処理をしたら、終業時間になって。
横目にまた、成田を見る
コイツ、一回も話し掛けてきやしなかった
サバけすぎだろ
「イチ、帰ろ?」
突然、背後から声がして、振り向けば岩上がいた
「あー、と。今日はちょっと無理」
頭の中では、すっかり成田を連行する気でいたから、そう岩上に言った
「え?なんで?」
――は?
「帰れないの?いつも迎えに来たらすぐ帰るくせに?」
なんでお前にそんなことを言われなきゃなんねーんだ。
只でさえややこしいのに、余計なこと言いやがって。
思わず視線が成田に向く。
――聞いてねぇ!
黙々とパソコンにかじりついている成田をみて、微妙な心境
とにかく
「いいから。帰れって。」
散れ。岩上。
―352
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