◆ #2

1/19
4976人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ

◆ #2

顔色ひとつ変えない成田が面白くなくて。 確かに用もない そのまんま溜め込んでいた事務処理をしたら、終業時間になって。 横目にまた、成田を見る コイツ、一回も話し掛けてきやしなかった サバけすぎだろ 「イチ、帰ろ?」 突然、背後から声がして、振り向けば岩上がいた 「あー、と。今日はちょっと無理」 頭の中では、すっかり成田を連行する気でいたから、そう岩上に言った 「え?なんで?」 ――は? 「帰れないの?いつも迎えに来たらすぐ帰るくせに?」 なんでお前にそんなことを言われなきゃなんねーんだ。 只でさえややこしいのに、余計なこと言いやがって。 思わず視線が成田に向く。 ――聞いてねぇ! 黙々とパソコンにかじりついている成田をみて、微妙な心境 とにかく 「いいから。帰れって。」 散れ。岩上。           ―352
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!