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あれから何時間たってるって思ってるんだ。
「……」
「……一哉?
今どこにいるの?」
掠れた、声。
「……ゆっくりまた話そう」
「ゆっくりって?
――何を?」
「電車、乗るから。またかける」
そう言って、一方的に電話を切った
上手くいかない。
なにも、かも。
見上げたマンションをまたしばらく眺め、きびすを返した
背中から遠ざかる、マンション。
成田にも、後ろめたくて。
寒空の下、また来た道を戻って歩いた
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