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そんな私の心の風穴を、土井さんは知ってか知らずか。
元古巣に戻ればイチさんの姿はない。
――ホッとしたような、――微妙な心境
チクチクする胸が、苦しい。
逢いたくないのに、会ったらどうなるんだろう。
やっぱり怖くて、逃げ腰になる。
土井さんの隣に立つと
「まぁ、とりあえずここに座って!」
壁にもたれかけさせてあったパイプ椅子を持ってくると、笑顔を輝かせて土井さんは私を見た
土井さんのことは、嫌いじゃない。
こんな私を可愛がってくれるというのは嬉しいわけで。
しかも美人で仕事が出来る。
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