◇ #2

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ただ、好きだというだけで。 ――気持ちがあるのと、無いのとじゃ。 こんなにも嫌悪感がするのか。――と、 目の前の紀井さんの顔を睨んだ。 「なんで? ――今すぐ追い出せばいいの?」 「そうじゃなくて!」 「じゃあ、成田と住めばいいの?」 「ちがっ! もう。――私、紀井さんの事はそんな風には見れませんし。 すっ、――好きな人。 いますから。」 言ってから、ガツン、と自分でダメージ。 ついでに、私もちょっと酔っぱらい。 妙な、勢い。――ついてる。 ヤバイ。
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