◆ #2

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最後の日、なんて思ってたけど。 出だしから――最悪。 ま、そもそもその元凶は全部俺なんだけど。 田所のマンションの近くでタクシーを降りる 正直もう、話すことなんか何にもない。 「どうする」 「……」 目の前には駅前から続く商店街の出口が見える ――沈黙。 「――話すことなんて、もう何もないのにね」 ポツリ、と。田所が呟いた。 見え見えの態度のせいか、心内を見透かされたように、思っていた事を田所が言った 「近々、新しい担当者と挨拶に行くので、宜しくお願いします――市川さん」 ボロボロと。 涙を流しながら、弱々しい震えた声で、最後に唇を噛み締めた田所の姿が印象的すぎて 言葉が、出なかった
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