異色な存在

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「あの…その、お見苦しいところを…。すみません」 少しだけ俯き、視線は俺から向かって左の方を向いている 何を見ているのか気になって同じ方向を向くと、その先に居たのはこの前平岡さんと一緒に店で見かけた女の子 店の外で、俺達の様子を窺(うかが)っていたんだろうか 俺と目が合った途端、ビクッと体を強張らせ深々とお辞儀をしたかと思うと、まるでロボットのようなぎこちない動きで街の中に姿を消した 「………あの…」 「ん?」 「す、すみません…」 「何に対して謝ってるん?」 「………」 視線を戻すことが出来ず、外を向いたままで頬杖をつき、彼女に問いかける 「怒ってはります?」 「何で?」 「その…のどか………。あ、さっきの子、中里(なかざと)のどかって言って私の友達なんですけど…」 「平岡さん」 「はいっ!」 ピッと姿勢を正すのが、視界の端に映る ゆっくりと視線を移動させると、キュッと唇を結び戸惑った表情をした彼女が俺をジッと見ていた 「友達想いの子が居ってくれてよかったな」 俺の言葉に、ふにゃっと表情を崩す彼女 「そうなんです。今日も、朝からずっと一緒に遊んでて。ここまで心配してついて来てくれたんですよ」 恥ずかしそうに後頭部を掻いて『ヘヘっ』と笑う 「そっか。さっきの質問の答え…」 「へ?」 「怒ってるか聞いたやろ?」 「あ、はい」 「怒ってへんよ。ただ………」 笑ってたかと思った彼女の表情が曇った 俺が何を言いたいのか、雰囲気で察したようだ
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