ユキトキヲク

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その時、若葉は無意識に“ユキキヲク”を掴んで青葉へと向けていた。 形態変化をした“ユキキヲク”は緋刀と化し、青葉の腹部にある大動脈を貫き血しぶきが舞った。 返り血が若葉の顔面にかかる。 そして、青葉が、積もった雪にドカッと派手に倒れこんだ。そう、そのはずだった。 しかし、その直後、「ウグッっ!」と若葉は声をもらし、自身の異変を感じた。 ーー痛い!あれ?でも、なんで私が倒れてるの?青葉じゃなくて?お腹が、お腹が痛いよぉ!  若葉は、体をビクつかせながら、脳裏にはクエスチョンマークばかりが乱立していた。青葉も見当たらない。
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