1人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
俺の彼女はすごい焼き餅焼きだ。
俺が他の女性と目があっただけで不機嫌になる。
でもそこが愛おしく感じ、結婚した。
幸せな家庭を築いていた。
妻と喧嘩をしてしまった翌日。
仕事で帰りが遅くなり、暗く静まりかえったリビングに入ると、ラップのされた晩御飯と、家族の手を繋いだ絵が机の上に置かれていた。
明日は日曜日だ。
久々に公園にでも行って遊ぼう。きっと喜ぶ。
料理をあっという間に平らげるとすぐにトイレに向かった。
なぜかはわからないが突然吐き気をもよおしてしまったのだ。
トイレに行き、嘔吐する。
気づくと涙が頬を伝っていた。
トイレを流すと、そのまま服を脱ぎ洗濯機の中に乱暴に放り込んだ。
そして洗濯機を回し始めるとガタンッガタンッと大きな音出していた。あまり気にもとめずに風呂場へシャワーを浴びに行く。
鉄臭い臭いが鼻を突き、またも吐き気が襲ってきた。
そうそうに浴室をでると再びトイレに駆け込んだ。
トイレは詰まっているのか、濁って水かさが先ほどより増していた。
その中の何かと目が合う。
流しても流しても水かさは増すだけだった。
諦めて顔を洗いに洗面所に行くと洗濯機の音が止まっていることに気づいた。
そちらを見れば、洗濯機の中から人の手のようなモノが出てきてスイッチを止めているように見えた。
あまりの恐怖に寝室に行くと、妻は幸せそうに寝ている。
きっと疲れていたのだろう。
妻の横に倒れ込みそのまま眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!