見えざる手の正体

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「参ったなあ。Level20あげないと、数減らせないわ。アイテム買おうにも、ポイント全部使ったし、このままだと、コア爆発でリセットだな」 「あ、お前も『プラネット』やってんだ。どんな惑星来た?」 「テラってやつ。これってこっちで星選べないなんて、あんまりじゃね?」 「リアルに一つしかない惑星ってのがウリだから仕方ねーわ。 ちょっと貸してみろよ。ふうん。ブルーマーブルで綺麗じゃないか。俺のなんか、砂ばっかりであんまりすすまないわ。生物発生すんのか? マジでってかんじ。噴火ばっかしてんのは見てて面白いけど」 「生物は唸るほどいるんだけど、下等なのばっかりでやんなるよ。 他の生物はほっといても大抵同じくらいで落ち着くんだけど、人間って生物の数の調整が難しい。 生物が一種類が増えすぎると、コア爆発してやり直しだろ? だから、色々アイテム投入すんの。 病原菌とか戦争とか、災害とかをさ、文明っぽいやつが進む度に難易度あがってやになるわ。 まあ文明が発生したの最近で、すぐ終わりそうなんだけどな」 「あ、俺もプラネット最近来てやってる。 俺んとこの惑星の生物の繁殖は周期が俺らでいうとこの10年に一度とかで、一斉に必死こいてて可愛いわ」 ★★★ 「プロフェッサー、今度の生物栽培キットの進行はいかがですか? 間も無く販売できそうでしょうか? 人気があるので待ちわびている方達がうなるほどいるのですが」 「うむ。何やら、中の生物達の間で、この栽培キットのような物を育成するのが流行っておるようじゃ」 ニタニタと、箱庭のような栽培キットの中にいる三つの生物を映像と音声を拡大して観察していた、プロフェッサーと呼ばれた男ははたと気づいた。 もしかしたら自分もこんな箱庭のような物の中で誰かに覗かれている存在にすぎないのではなかろうかと。 .
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