25人が本棚に入れています
本棚に追加
「ドーモスミマセンデシタ」
りょうひざを地面につき、額を床に擦り付ける。いわゆる土下座だ。
「迷ったのは仕方がない。だが遅すぎる」
黒く光るハイヒールが後頭部を捉え、グリグリと踏みにじる。
「イタイイタイイタイ!!」
すると、後頭部を必要になぶっていた足が離れ、足音が遠ざかる。
「次は実技だ、遅れることがないように」
教室を去っていく千冬。少女達は和正と一夏に好奇の視線をぶつけるも、二の舞にならないためにそそくさと出て行く。
痛む後頭部を押さえ、少女達に習いよろよろと歩き出す。はなから言ったらオーバーとも見えるだろうが、受けたダメージは相当な物である。
「グッ........千冬の野郎、胸を揉んでやらなきゃきがすまねぇ.......!」
昼間からどうどうとセクハラ発言をする37のオヤジ。それに声をかける一人の青年。
「えっと、大丈夫ですか?」
声をかけたのは整った顔立ちの青年。織班一夏だ。
「大丈夫だ一夏少年。それと敬語は不要だ」
「あ、はい.......じゃなかった、分かった。早く行こうぜ」
一夏の案内で更衣室までたどり着いた二人はISスーツに着替え、グラウンドに並ぶ少女達の後ろにつく。
最初のコメントを投稿しよう!