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「ISかぁ、オジサンには無縁の物だとおもってたんだけどなぁ」
唐突に口からこぼれ落ちた言葉に律儀に反応する一夏。彼も自分と同じ気持ちらしい。
そのすぐ後、千冬と山田先生が到着し、ISのいろはを叩きこまれたのであった。
授業は滞りなく進み、外は血のごとく紅く染まり、カラスが鳴く。
「えーっと、和正さーん?」
ゆさゆさと肩を揺すられ微睡みから意識が浮上する。
たゆたゆと揺れる巨乳に目が行き、さすがの山田先生も気づく。
「む、胸ばかり見つめてないでめをみてください!」
顔の向きを強制的に変えられ変な声が出る。クリッとした瞳には幼さが残り、可愛らしさを醸し出す。
ぷっくりと子供のように頬を膨らませ、子供を叱るようにでこをつつく。
「人と話すときは目を見て話す。当たり前の事ですよ?」
いい年の大人なんですから
はっ、と口元に手をあて、ペコリと頭をさげる。
「えっとすみません。なんか説教じみたこと言っちゃいました。えーっとですね、部屋割りなんですが、和正さんの年齢やらなんやらを考えた結果、一人部屋になりました」
なんやらの部分に違和感を感じたが口に出さず言葉を待つ。
「あ、自己紹介がまだでしたね。私は山田真耶、よろしくお願いします」
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