第一章

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~アリアside~ 「………これひとりで片付けろとか鬼畜。」 グランディエ界にいる私は目の前にいるウォータードラゴン1体とダイヤボア5頭、クイーンスネークが30匹を見て呟く。 ウォータードラゴンは水属性のドラゴンで、ドラゴンのなかでは弱い部類に入るが普通の人なら勝てるはずのない強さ。 ダイヤボアは大猪で銀の毛色、皮膚がダイヤ並みに硬く、少数の群れで暮らす。 これについては、魔法を使えれば倒せないことはないが、魔法が弱いまたは武器の技術不足だと倒せない大猪形の魔物の中では上位クラスだ。 クイーンスネークはそこらの大蛇よりも大きな体で凶暴、牙には大蛇形のなかでは一番の毒をもち、噛まれれば一時間で死ぬ大蛇形の魔物の中では最強クラスだ。 「これじゃ3分はかかるじゃん。」 これをまわりが聞いたら、驚きのあまり頭がおかしいんじゃないかと疑われることでしょうね。 しかし、私にはそれが可能。 何故なら私、アリアは世界一とうたわれるギルド"ヴェルデノン"の特隊隊長だから。 ………まぁ、歴代の隊長がそれができたかと言われるとそれはノーだろうけど。 ちなみに、特隊とは特別編成隊と言われる部隊の略で、マスターに認められた強さをもつ者達で構成されている。 つまり特隊隊長は、ギルドで一番強いってこと。 さて、ウォータードラゴンとダイヤボアは魔法で片付けるとして、クイーンスネークは武器を使った方が早いか…… 私は自分の武器"アルビノ"と"ルチア"という双剣のどちらも片割れを呼び出す。 ちなみに"アルビノ"も"ルチア"も魔力を宿せる武器、つまり魔武器の双剣のため、時空間系で作った異空間にあれば呼ぶだけででてくる。 普通の武器だと、魔法を使って異空間からだしてこなければならない。 もう片割れは彼がもっている。 宣言通り3分で片付けると、剣についた魔物の黒い血をふりはらい、魔物達の皮や肉を小刀でとり、ギルドの本部へ転移した。
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