6716人が本棚に入れています
本棚に追加
/237ページ
口頭で作戦を伝えることも出来るが、その場合相手にも伝わる可能性も有り、突然トラブルに対応出来ないこともある。
「二人ともパスは繋いだな?」
ニヤリとサムズアップをするゴウと頷きながらサムズアップをする風音に、色んな意味で対極の位置にいる筈だが何処か似ている所があるのかと思考する。
すると影利の眼前にふわふわと浮かぶ半透明の何か。
『筋肉馬鹿と一緒にしないで。』
それを見てちゃんと繋がったようだと行動する。パスとは言わばテレパシーと言ったもので脳内でリアルタイムで話が出来る。
これは影利と英雄達との間でしか出来ないことであり、念話とは違い魔力も一切消費しない。
「ガハハハハハハハ!!一番槍は俺様ダァァァァァァァァアッ!!」
地面に大きな亀裂を残して駆け出すゴウ。巨体を出来るだけ低くして空気抵抗無くすその姿は列車を彷彿とさせる。
「「私達の邪魔をするなァァァア!!」」
右手をゴウへと翳せば囲むようにドーム状に幾重も展開される魔法陣。
「……隙有…(すきあり)」
いつの間にか背後へと回り込んでいた風音が首めがけてクナイを振るうが、障壁に阻まれ、更に地面が盛り上がり槍のようになって風音を貫く。
最初のコメントを投稿しよう!