沈まぬ月の眼

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これから進もうとする道の先に何か黒いモノが見える。 それは近づくに連れ明かになり車を止めて、確認する事と道を遮っているモノをよける為に2人は外へ出た。 それは手足が八方へ曲がり血を流し醜い顔になってしまった、原形を留めていないキツネと思われる死骸だった。 「可哀想に…車に引かれたみたいだな。…まだ血は乾ききってないし土に沈んでない。…きっと死んだばかりだ」 さほど時間が経過していない間に、今俺達が立っている場所を何者かが確かに車で通っている。 直感というものなのか解らないが、必ずこの先に亜美と遥はいる…そう確信して直人と遼は見つめ合い頷き合った。
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