理性の無い獸

8/13
前へ
/2665ページ
次へ
「あれれ?亜美ちゃん、さっきまでの威勢はどうしたんだよ?ぎゃははっ」 小さな身体と声が震えている亜美の大人しくなった姿を見て、それまで以上に男達は欲情した。 「早く見ちゃおうぜ~!俺は緑パンツだと思う!」 「じゃあ俺は紫で!」 「ピンクっぽくね?」 「絶対、白だ!」 白と言った男が裁縫ハサミを使って亜美のショートパンツを切っていく。 「ほら!白だ!!やったぜ~」 この男達をどうする事も出来ない自分が悔しくて悲しくて惨めで、でもどうする事も出来なくて、悔しくて悲しくて惨めで…その感情のループの中から逃れられなかった。 せめて、この現実を見たくなかったから亜美は瞼を強く閉じていた。
/2665ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29909人が本棚に入れています
本棚に追加