戻れない…

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後ろから親友の遥が呼び止めようとする声さえも聞かないように亜美は先が見えない森の中を黙々と走る。 何も考えたく無いのに考えてしまう自分、何も考えたくないから死にたいと思う自分、死にたい筈なのに痛みを感じる死に方はしたくないと考える自分、死ぬ勇気も無い自分に気付く自分、ただただ亜美は、この現実から逃げたかった。 … 夜明けが近いのか黒が少し青ざめた景色は、自分の心模様とは真逆に時を刻む色だった。 もうどのくらい走ったのだろう…自分でも解らない。 それでも走って、走って、走った。 周りは生い茂る木々の群れだったが、走る先に異様に立つ木々ではない何かを見つける。
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