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「あぁ、だから使わせろ」
「でも庶民の物ですからねぇ、香りが気に入らないかも知れませんよ?」
「悠は使ったのか?俺様じゃない香りがいいのか?」
あぁ、上総さんがイライラしていくのが分かる。
なんか楽しい
「上総さんのこと好きですけど、俺だってたまには好きな香りに包まれたいですよ」
「悠は俺様の事好きじゃないのか?俺様の香りは嫌か?…そんなの許さない」
可愛いでしょ、俺の独占欲の強い恋人。
「俺、上総さんのこと嫌いなんて一言も言ってないですよ?寧ろ大好きです。
でも俺にもちゃんと自我があるんです。…独占欲もね」
そう言って上総さんに近づき上総さんにスプレーをする。
「俺はいつも上総さんの香りだけど、今は上総さんが俺の香りですよ?」
すると嬉しそうに顔を綻ばせた。
上総さんはかっこいいからこの顔は誰にも見せたくない。
「悠は俺様のものだ。だから俺様も悠のものだ。」
そう言って抱きしめてくる。
俺は少し距離を取り、改めて上総さんの胸に顔を置き、上総さんを見上げながら言う。
「この香りは好きだけど、やっぱり上総さんの香りの方が好きだから、俺を上総さんでいっぱいにして?」
「あぁ、俺様の香りを嫌というほど染み付けてやるよ」
その後は制汗スプレーの香りが無くなるほど上総さんの香りに包まれた。
「俺様もスポーツ後に使ってみるとするか」
「今の上総さんの香り好きだから、変えないで下さい」
「じゃあ、悠もこれ、使うな」
「えー、こういうことした後にも使えると思いません?」
制汗スプレーにまで嫉妬する恋人が俺は大好きだ。
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