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「あ、夏妃ちゃん起きたぁ?」
のんびりとした智衣の声が耳にとどいた。
「…今、私の状況…脳内パニック状態なんだけど…!」
おもわず携帯電話を強く握りしめる私。
「あははは~
先に帰ってごめんね~夏妃ちゃん寝ちゃうんだもの~
あ、でも話はよくわかったよ~
赤裸々モード発動してたから全部聞いた~
病院電話したらちょうど先生これから帰るところって言うからそっちにむかってもらったよ~じゃ楽しんでね~ムフ」
「あ!?智衣?
智衣!」
もしもし!
もしも―し!!」
私のパニック状態とは裏腹に携帯から智衣の楽しそうにカラカラ笑う声が響き、一方的に電話が切れた。
「…」
耳元からは虚しく鳴り続けるツー音…
おーい…
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