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「あ、そうだ。
俺、来月から大学に戻るように言われたんだ」
私を送る車の中で先生は言った。
「え!来月!?
来月ってあと2週間しかないよ?
急に決まったの?」
「ん…でも…断った。
…実家の病院を継ごうと思ってるんだ。」
「…実家…」
帰るんだ…
せっかく想いが通じたのに…
胸がズキンと音を立てそして頭には一瞬にしていろんな事がめぐってくる
「…」
「…」
赤信号でゆっくり止まる車。
車窓と一緒に私の心も景色も少しぼんやり曇って見えた。
「一緒に…くる?」
「え…」
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