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「…今までありがとうございました。」
私は二人にペコリと頭を下げ検査室を後にして正面玄関にむかうと、
「「お疲れ様でした!」」
そこには、院長や師長、リハビリや事務さん、もちろん智衣、…そして…自宅の病院から夏輝先生が来てくれていた。
「…みんな…」
お疲れ様と言いながら花束を渡されて笑顔で受け取ったつもりだったのに、私の目の前はぼやけてしまって皆の顔も何も見えない。
「あれ…おかしいなぁ…私…笑ってるのに…」
皆と笑い合いたいのに嬉し涙は次々に頬をつたうばかりで私に言葉を発することすらもさせてはくれなかった。
暖かい…
暖かいよ…
皆…
ありがとう…
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