ep.4

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七海さんが、家のことを率先してやってくれている。 朝起きたら洗濯物が干してあった。 いや、真面目に助かる(笑) 学校から帰ると飯が作ってある(笑) 一般的に高校生は家に帰ると飯があるのだろうけど、我が家にしてみたら、何?どうしちゃった?(笑)なのである。 だから姉に言う。 「どうした?(笑)」 テレビを見ながらポテロングを食べている。ソファーの背もたれに左腕をかけてこちらを見る。 食べていたポテトをタバコのように指で挟み耳の横に置き答える。 「自分のご飯作るのに、あんたの作らない理由が無いじゃん?」 にやつきながら、さぁ何て言う?って表情で僕を見る。 今日は素直に照れてやろうか?(笑) 「そうなんだ。それでも嬉しいな」 さぁ、どう出る?(笑) 「きょ、今日は気持ち暖かかったよね…」 最近、この手のやりとりは全勝ですわ(笑) 鮨ネタの書かれたmy湯飲みにお茶を入れ僕の向かえに座る。 イカリングとオニオンリング、見た目で区別がつきにくいこやつら、別けて盛り付ければいいのにわざと混ぜてある。 「さて、どっちが玉ねぎかわかる?(笑)」 そう言い、フライをつまみ食いする。 「ところであんた、来年は正念場だよね」 「まあね」 「けどさ、あんたは、まあまあがむしゃらにやればいいだけだから楽だよね」 お茶をすすり、若干上目遣いで僕を見る。二次攻撃が始まる。 「楽ではないけどな…」 「そう?」 「うん」 「じっと待つ咲よりか、だいぶ楽なんじゃない?がむしゃらで行けるあんたは」 思わず箸が止まってしまう。 「まぁ、頑張りなよ(笑)」 勝利を確信した姉が立ち上がる。 「そんな待つ覚悟を持って、その上で1年頑張ってきたんだ。凄いよな咲は(笑)」 湯飲みを流しに置き、離れへと消えていった。 完敗やね。 寂しいなんて考えていた自分が少し恥ずかしくなる。 姉なりのyellなんだと有り難く受け取ろう。 僕が帰ってくる時間にあそこにいたのも、後から考えると不自然なんだな。 あの野郎(笑)
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