ep.1

2/2
718人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
年末、大晦日、七海さんが帰ってきた。 この日に帰ってくるのは知っていた。けれど時間までは聞いていない。 12/31 am11:00 姉からのメール。 「あのさ、これってどうなのよ?」 あのさ、これのこれが何かといいますと…… 前日、30日、じいさんばあさんは箱根の温泉宿へ、母と妹は横浜の叔母の家に。 うん、これって家に帰って来ても誰もいないということ(笑) さすがに可哀想なので、咲と家に向かう。 まさか午前中に帰ってくるとは思わなかったんだよね。 家が見えてきた。 玄関の前で、ガラゴロキャリーに座っている七海さん発見(笑) 玄関先で僕と、言わないやつが悪い、聞かないやつが悪いとの言い争いが始まる。 気持ち言わなかった僕が悪いような気がする(笑) 玄関を開け、荷物を置く。 蕎麦屋はさすがに混んでるよなってことで、3人でパスタ屋へ向かう。 年越しパスタ。 道すがら、折角帰って来たんだし、僕の方から謝る。 それを聞いた七海さんは、僕の後ろに回り、「でしょ」「でしょ」と言いながら何度も僕のお尻にミドル(キック)を当ててきた(笑) その内の何度かは咲だったのを知っている(笑) だからって、一々振り返ったりはしない(笑) 後日母に聞いたところによると、姉は家に誰もいないことを知っていたらしい。 ただ、約束した場所に家の鍵を置き忘れたとのことだった。 たぶん姉は、受験前に一度咲に会っておきたかったんだと思うんだよね(笑) さて、次回は「謎の書き初め大会」の巻(笑)
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!