ep.2

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正月二日の朝。 やはり今年も姉はやって来る。 七「咲は?」 ね「着替えに帰った」 七「パンツとかなら、貸すのに?」 ……始まったな。 ね「たぶん、パンツだけ替えに行った訳じゃないと思うからさ」 七「ふ~ん」 「よっ」そう言い出窓に座る。 七「お正月って静かだよね~」 ね「そうだね」 七「……」 ね「……」 僕の返答があっさりしているのが気に入らないらしい。何か考えている。 七「パンツとかなら、貸すよ(笑)」 結局それかよ?(笑) ね「そういうのいらないからさ(笑)」 七「君、やっぱりつまらんね(笑)」 七「咲が戻ったら教えて」 「よっ」そう言い出窓から降り、自分の部屋に帰っていく。 それから1時間程して咲が帰ってきた。 咲「おまんたせ」 ね「(笑)」 ね「咲……あのさ」 咲「何?」 ね「……パ」 ね「……パンツ……替えてきた?」 自分でも何でそんなことを聞いたのか分からない。……サブリミナルか?(笑) 咲「え?(笑) 替えてきたけどさ、何?(笑)」 ね「だよね、何でもない(笑)」 本当に静かな正月だ。 七海さんの部屋へ二人で行く。 七「習字しない?書き初め」 咲「いいじゃん。やろ、やろ」 部屋の前の廊下に新聞紙を敷き、フェルトの下敷きを広げる。 よくそんなもん有ったな。 七「私からでいい?」 咲「うん」 以下【】内、半紙に書いた文字。 七「それじゃあ、行かせていただきます」 置かれた半紙に真っ直ぐ筆を立てた。 七【完膚無きまでに】 ……何だそれ(笑) 咲「なるほど、じゃ次、私」 咲【叩きのめす】 ………… 七「よしっ」 七【臥薪】 咲【嘗胆】 ……何だよ?そのやり取り(笑) 七【八面】 咲【ろっぴ】 そこは漢字書けなかったんだな(笑) 七【死して屍】 咲【ん?】 喋れよ(笑) 七【死して屍、拾う者無し】 咲【どういう意味?】 ………… ね「っ喋れよ(笑)」 しっかりと溜めて、そして大竹さんと大江さんにするように言ってあげた。 七「じゃ今度お前な」 ね「おぅ」 七「いくよ」 七【電動】 ……しまった。油断した(笑) 咲「早く(笑)」 咲「私、書こうか?(笑)」 ね「うるさいわ(笑)」 ね【歯ブラシ】 咲「つまらん」 七「ほんとに」 そんな二人+1の書き初め大会。 後片付けは、もちろん僕がした。
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