ep.3

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姉がまた帰ってきた。 夏に帰ってきて、冬に帰ってきて、こうして春も帰ってきた。 けっこうな帰りたgirlだな(笑) ケーキを買ってきたので仕方無くコーヒーを淹れる。 エッセイも読んで下さっている皆さまはご存知かと思うけど、今日僕は学校を休んだ。 平日の昼下り、家にいる弟については特段疑問には思わないらしい。 七「新幹線で、私の隣に大阪へ出張に向かう上司と部下が座っててさ…」 七「急に上司が部下にダメ出しを始めてさ…」 七「私としては、ここでそんな話?ってなったわけよ」 何故か姉の額に小さな羽毛がついている(笑) 七「聞いてる?」 ね「聞いてるよ(笑)」 七「うるさいからイヤホンしたんだけど聞こえるくらいなんだよね」 七「上司がさ、社会人としてどうなんだ?的なことを部下に言ってるんだけどさ…」 ね「(笑)」 七「でしょ?笑うでしょ」 七「静岡まで我慢できそうになかったから、ちょっとうるさいんだけどって言ってやった(笑)」 ね「いいんじゃない(笑)」 僕の視線に気づいたのかおでこに手をやる。 小さな羽毛を取る。取った羽を僕の服の袖にわざわざつける。それから30分程話に付き合った。 映画を見ていた僕はその続きを見る。姉は自分の部屋へ行く。下校時間、外で小学生の声がする。 コーヒーをもう一杯注いで、ソファーに腰掛けて映画を見た。 10分くらい経っただろうか?玄関の方から懐かしい音色が聞こえてくる。 懐かしいが映画を見ている僕には邪魔でしかない。
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