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広く、清潔感のある廊下を一人の生徒がコツコツと歩く。
誰もいない廊下にその音は寸分の狂いなく規則的に鳴り響く。
彼の青みがかった黒色の髪を風が攫い、日が照らす。
ノンフレームの眼鏡に光が当たり、妖しく光る。
彼は手元にあるファイルをパタリと閉じ、不敵に笑う。
「いい加減にして頂きましょう。此処は幼稚園などではありません。息がし辛くて仕方ない。」
それならば、と彼は手元のファイルから取り出した写真に目を落とす。
「私直々にこの学園を元に戻して差し上げましょう。」
虫が五月蝿くなったなら。その虫自体消せばいい。
息がし辛くなったのなら。その根源を断てばいい。
彼は写真を半分に千切った。
「さぁ、学園の革命です。」
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