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「廊下で生徒に捕まってしまって……。ところで、紅茶でもいかがでしょうか?遅れてしまったお詫びと言ってはなんですが淹れますよ。」
「わぁ~本当?」
「「欲しい☆」」
では全員分、淹れますね。とその場を離れ、簡易キッチンへと向かう。
ポットに冷蔵庫から出したミネラルウォーターを入れスイッチを押す。
すると背後から扉が開く音がした。
ふむ、姿を見かけないと思ったら……
「遅れちゃってゴメンねぇ~?ついつい目覚まし時計ぶっ壊しちゃってぇ~。」
予想通りの人物の声がしたのでお湯もまだ湧かないし簡易キッチンから出る。
「つい、で壊してしまうような物ではありませんよ、目覚まし時計は。」
「だってうるさいんだも~ん。」
「それが仕事ですからね。」
だって、とむくれる彼を見てるとまるで息子のように思えてきますね。
彼は篠原 翔豪【シノハラ ショウゴ】。
俗に言う‘ちゃら男’らしいですが、彼は私から見ればまだまだ考えが幼いだけだと思います。
「れーちゃん、俺お茶飲みた~い……」
しょんぼりとした篠原を見てると面白くなってきました。
「クスッ…わかりました、緑茶ですよね?」
意外にも彼は紅茶を好まない。
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