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「相変わらず……甘そうですね…。」
思わず苦笑いになってしまう。
これは嫌がらせではなく、彼の好みに合わせたものだ。
六つのカップをお盆に乗せ、簡易キッチンを出る。
「どうぞ。」
軽く冷めた緑茶を翔豪に、ミルクティーを雪と雹に、少し砂糖を入れたのを柘榴に、そして激甘紅茶をーーーーー
「どうぞ、会長。」
会長に差し出す。
「ん、あぁ。サンキュー。」
背後では、飲みやすい温度~とか、美味しい~とか、ホッとしたような声が聞こえてきて、嬉しくなる。
自分の机にストレートティーを置き、お盆を簡易キッチンに置いてきた。
さて、と自分に与えられた机と椅子に腰かけ置かれた資料をパラパラとめくる。
全ての資料はまず私のところに来る。それを私がそれぞれの役員に振り分けることから生徒会の仕事はスタートする。
資料を見ると1枚、気になるものがあった。
「会長、転校生の話、聞いていますか?」
「あん?転校生?知らねえが……?」
そうですか、と資料に再び目を移す。
転校生が珍しいには珍しいが、彼が来る日。そこに問題がある。
「明日?」
資料には確かに明日、と書かれている。
気にはなるがさっさと資料を振り分けねば。
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