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「……」
「……」
なんか変だ。
今日もいつも通り、放課後柳瀬と勉強中。
なのに、何か変な空気…。
2人ともさっきから黙り込んだまま。
「あ、あの柳瀬」
「……なに?」
「…!」
ふと軽く顔を上げた柳瀬の、その表情に思わずドキリと胸が鳴る。
まっすぐの黒い瞳に吸い込まれてしまいそう。
問題集に目を戻して何も言わないあたしに、今度は彼が口を開く。
「分からない問題でもあった?」
分からない問題…
あるよ。
柳瀬にとって、あたしってどういう存在?
…なんて
「ううん、なんでもない…」
言えるはずなくて。
問題集の問題を再び解き始める。
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