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「……神崎、お前さー」
少し間があいた後、ぽつりと呟くように柳瀬が話しかけてきた。
「ん?」
「田中に告られたってマジ?」
あたしは問題集を見つめたまま目を丸くした。
問題集にある解きかけの数式を見ながら平然を装う。
「な、なんで?」
なんで知ってんの…?
声が若干震えてしまった。
どうしよう…柳瀬のこと見れない……
「うーん…風の噂?…で、付き合うってのもマジ?神崎って田中好きなの?」
柳瀬には、
知られたくなかったな…。
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