学園祭~後編~

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「ってことはそろそろ私たちの関係も一歩進むのかな!?そうだといいなー♪」 そう言う無邪気にはしゃいでるのを見ると自分が軽はずみに調子に乗らせたのが失敗したと思った。 だって俺にはまだ愛琉と友達になる覚悟ができていない。 ---過去のトラウマからまだ抜け出せないでいた。 「ごめん、愛琉…」 そう呟くことしかできない俺に慌てて返事をする。 「え…えっと…なんであやまってるの?そんな謝ることなんてなにもしてないじゃん!!」 とあわてふためきながら言う愛琉。 体が世話しなく動いている。 「いや、そうじゃなくてさ、こんな風にだべったりしながらしてるくせに友達って言えないんだぞ!!俺のせいでな。」 めずらしく声が大きくなってしまった。 なにも気にしてなさそうな愛琉を見るとそれでも今はいいと思ってくれている愛琉、そうさせている俺に腹が立った。 俺の大きい声にすこしびっくりしていた愛琉だが、ふっ と笑みを浮かべて、いたって冷静に俺に話しかける。 「別に私はなんとも思ってないよ?柚李が今はまだこの関係のままでいたいって思うならそれで仕方ないなーって思うの。だって---- 柚李にもなにかあってそれに囚われているのが分かるから。」 その瞬間体がビクッと反応した。 そこまで分かっているなんて… 意外に俺のこと見透かしているんだな。 なんか、こんなに理解してくれる人も久しぶりだな。 …っていままでに二人しかいないか。 と、一人考えていると愛琉はそのまま続ける。 「そのかわり!!柚李がそれを乗り越えたときは絶対に私と友達になってよねー!!」 そこにはすでにいつも通りの笑顔で笑う愛琉がいた。
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