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期末テストといえばもちろん学力が必要なのだが、あいにく俺は学力など持ち合わせていない。
授業くらいはちゃんといつも受けていると見せかけて実はたいてい寝ているからな。
いつもならこのまま普通にテストを受けて''あー、今回もこんなもんだな''くらいで終わらすんだけど、今回に限っては何にせよ進路が掛かってくる。
実は未来先生に''お前マジで今回頑張らないとヤバイぞ''とか言われてたり言われてなかったりもする。
…とにかく、やばい。
まぁしかしおそらくやばいのは俺だけじゃなく愛琉も似たようなものだろう。
点数こそ見てないが、この前あった小テストで''あーやっちゃったー!!''と悔しそうにしているのを見たからな。
とりあえず近くにいる愛琉に聞いてみる。
「なぁ愛琉、そろそろ期末テストの時期だけど勉強とか大丈夫なのか?」
愛琉が俺に気づき少し考える仕草をみせる。
「そうだねー、まぁあんまりしてないけど多分なんとかなるんじゃないかなー!!」
と、余裕のある笑みを浮かべている。
……大丈夫かこいつ…?
バカなのに勉強しない、それってもう進学にしろ就職にしろ不利を背負って行くようなもんだろ…。
「なにいってんだ?そんなんで大丈夫かよ、今回のテストは進路にも関係してくると思うぞ。少しは勉強し方がいんじゃないか?」
そう言うとまた少し愛琉は考え出す。
「まぁ、そうだけど多分しなくても私の行きたいところにはいけると思うんだー!!」
「そうなんだ?一応聞くけど前の小テスト何点だったんだ?なんか悔しそうにしてたけど。」
「あっ!!それね!!本当に悔しかったの!!もー、まさかの98点でさー!!あと2点で満点だったのにー!!」
…what???
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