本当の始まり

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家についてからは特にすることもないのでゲームなり音楽なり聴いて時間を潰す。 ------------------ ------------ あー、駄目だ。 暇すぎる、俗に言うつまらない。 1週間前……まぁ愛琉と遊ばなかった日が続いた時、久しぶりの暇だったもんだから馴れていたつもりがありえないくらい暇に感じた。 そんで今もそう。 はぁ…なんだかんだ愛琉といて楽しんでたのかもしれないなー。 とりあえず飯の時間だし食いにいくか。 1階に降りてリビングに入る。 いつも通り母さんと父さんがいた。 「母さん、ご飯。」 それだけ言うと母さんは顔をヒョンと出して言った。 「はいはーい。今出すからね!あと20秒!」 そう言って20秒後にはご飯が出てきた。 一人前280円の牛丼(並)が。 「今日は特製牛丼よ!久しぶりに本気になっちゃった!牛丼チェーン店もびっくりなこの味、そっくりに出来たわよ!」 というよりこれって… 「母さん悪いけどこれって牛丼屋で買ってきてどんぶりに移し代えただけだよね?」 だってこっからゴミ箱の中に牛丼出した後の空容器が目にはいってくるんだもん。 「そそそそそそんなわけないジャーンんんんん!!!!どうみても母さんの手料理じゃない。」 一応隣にいる父さんに目線を移してみる。 父さんは諦めていたようだ。 首を横に振って''諦めろ。母さんはこういう人だ''と無言で訴えているのを感じた。 「はい…」 とだけ小声で呟くと父は首を縦に振っていた。 ご飯だけでなんでこんなに疲れるんだろう…。
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