君の唄

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------------------ ------------ 「柚李ー!今日は何してあそぼっか!」 あの日、僕と友達になってくれた子がそう言った。 けどその子の友達はあまり僕と関わるのをよく思ってないみたい…… 「うーん…麻琴【マコト】ちゃんが決めていいよ!」 「もぉー、柚李いっつもそれじゃん!そんないつまでも自分の意見が言えないようじゃ友達なんか出来ないよ!………私以外!」 僕は麻琴ちゃんが友達でいてくれればそれでいい…………とは思うんだけどこんなことやっぱり言えない…… なにも言えない僕を見て呆れたのかため息をついて麻琴ちゃんは言う。 「と、いうより……あのさ……柚李は私のことちゃんと友達だと思ってくれてる?……なにげにまだ私がそう言ってるだけで認めてもらってないって言うか………」 少し麻琴ちゃんの表情が暗くなる。 違うんだ、ただ素直に言えないだけで…… けどやっぱり言わなくちゃっ 「ごめんね…けど僕麻琴ちゃんだけは本当に友達だと思ってる!今更だけど……あの時声を掛けてくれて本当にありがとう!」 これだけは絶対に言っておかなくちゃ駄目だとおもった。 僕にとっては唯一無二の存在だから…… 「そっか!それならよかったよかった!私も柚李に声かけて良かった!」 麻琴ちゃんが笑顔に戻ってそう言った。 僕はそう笑顔で言ってくれる君が眩しかったんだ------------------ 初めての友達が出来た日。 小学6年生 7月10日。 ------------- ------------------
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