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「確かに俺は出れない。………ちょっとどうしても外せない用事ができてな……けどお前ら二人は出れるんだから二人で学園祭でライブすればいいんだよ。」
っえ?そんなこと出来るのか?
先生なしで?
愛琉も驚いていつの間にか泣きそうなのも止まっていた。
そりゃそうだ、先生たちの出し物が俺達だけになっちゃうんだから。
未来先生は続ける。
「本当は俺の出し物だから俺がいなきゃ駄目なんだが………他の先生方に事情を説明してわかってもらえた!なんせあんだけ必死に練習して当日出来ませんじゃ可哀想だって言うことだ!」
えっ?じゃあ、俺ら結局は出来るのか?
「それじゃ俺達は二人でなら出れるってことですか?」
「あぁ、そう言うことだ。……悪いな、俺のせいでこんなことになっちまって。」
そう言って未来先生は頭を下げる。
頭を下げるってことは本当に大事な用なんだ。
面倒な事とか言って悪かったな…
「ねぇ……柚李…」
不意に愛琉に呼ばれる。
「なんだ?」
愛琉はまた泣きそうだった。
てかなんで?
「よかった……無くなったかと思ってホントに焦ったんだからぁー……やっと柚李と始めて1つの物を作ることが出来たのに出来ないなんて嫌なんだからぁ………」
そう言ってとうとう泣いてしまった。
………やべー、どうしよ……
「だから出来るんだって。だから泣くなよ……」
「嬉しくて泣いてるんだよ………」
そうですか……。
っま、何にせよ無くならなくてよかった………のかな?
「愛琉ちゃん、悪かったな。余計な心配かけさせちまって……まぁ俺がいなくても楽しんでやってくれ!そんで思い出もしっかり作るんだぞ!」
「まぁ…頑張ります。」
「はい!思いっきり楽しんで来ます!!」
そんなこんなで本番は俺と愛琉の二人ですることになってしまった。
………なんか演奏が俺だけとか不安だな………
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