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それから話しながら歩いてきて会場には本番10分前に着くことが出来た。
「ふー、着いたな。……んじゃまぁ俺そろそろいかないとダメだから行くわ!あとは任せたぞ!」
そう言って未来先生はついた瞬間に手を振って帰っていってしまった。
ホントに見送るだけだったな。
まぁ来る途中に話しはしたしそれだけで十分か。
「あー、柚李ーもう始まっちゃうよー…緊張してきたー…」
「愛琉でも緊張するんだな。俺は俺が行った瞬間しらけてしまわないか心配だ。」
しらけたところでそんなもんだと思っているので大丈夫だけどね。
俺のナイスジョークの甲斐も虚しく、愛琉はまだ顔が固い。
はぁ…しょうがないな…
「愛琉、初めて自分の作った唄を披露するんだぞ、そんな固いままじゃもったいないぞ?例え声が裏返ったりして失敗して誰かが笑っても俺がもっと笑ってやるから安心しろ!」
我ながら良いこと言ったわー。
もちろん愛琉には伝わってない。
「えぇ!もっと笑っちゃうの?」
まだまだ俺の言いたいことが分かってないな、愛琉。
そんなんじゃ友達までの道のりは遠いぞ。
「あぁ、笑ってやるよ。だって学園祭って楽しむもんなんじゃないのか?それならミスしちまったら逆に愛琉も笑え、客も多分笑ってる、笑ってるってことはみんな楽しんでんだよ。だからミスしたらダメってかんがえることはない。」
ミスしてショックでそのまま終わるんじゃ、そんなの愛琉にはもったいないだろ。
俺達が練習していて誰よりも楽しみにしていたんだから。
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