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「あー、そっかぁー…そうだよねぇ!!楽しまない学園祭なんてもったいないよね!!」
なんとなく顔がさっきより楽になっている……気がするから良かった。
ハッと横にある時計を見るともう出番寸前だった。
そしてすぐにアナウンスが流れる。
『それではそろそろ午後のメインイベント!大矢愛琉さん、早坂柚李さん、未来直哉先生による………だったのですが、未来先生が急遽、予定が入ってしまって出れなくなっちゃいましたー…なので大矢さんと、早坂さんのお二人にお願いします!!』
とアナウンスの人が言うと、会場からは''未来先生いないのー?!'' ''愛琉ちゃーん!!''などそれぞれの目的の人の名前を呼んだりしていた。
もちろん俺の名前は…………ない!!
「うわー、やっぱり結構盛り上がってるねー!!…確かにこんな歓声の前で歌えるんだから柚李の言う通り楽しまなきゃ損だよね!!」
と、会場から聞こえる歓声を聞いて愛琉は少し興奮気味だ。
もうすっかり緊張はとけているみたいだな。
なんなら少しは余裕も生まれてきてるみたいだし。
その一方俺は…
「愛琉の足を引っ張る事だけは覚悟しておいてくれ。」
いつも通りマイナスな事しか言えない。
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