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「まさか死人一人一人に会うわけじゃない…よね?」
『はぁ…。その通りだよ。実は…』
先程までと打って変わって言いよどむ神様。
「実は?」
妙に緊迫した空気に思わずゴクリと息を呑む。
すぅ…と大きく息を吸い込んだ神様はとびきりの笑顔になると
『うっかり君の上に鉄骨おとしちゃたんだ。テヘッ☆』
と宣った。
「テヘッ☆で済むかぁ!!私の人生返せ!!」
あまりにもあんまりな言い分に思わず鋭いツッコミをいれてしまう。
真面目な表情に戻った神様はこう続けた。
『もちろん。これで済ますつもりはないよ。あの世界での人生を返すことは出来ないが、別の世界に転生させることは可能なんだ。転生の際に十個程度ならオプションもつける』
「その話のった!!」
『じゃあオプションは何にする?』
「まず、美少女になりたい。それから…ってこれから行く世界ってどんなとこか聞いてない」
『つい忘れてたよ。魔法の使える世界か科学が大きく進歩している世界。どっちにする?』
「やっぱ魔法かな。で残りのオプションは、世界最強の肉体と魔力は…平均の十八倍位ね。あと、創作の能力とかあると便利かも。あとは適当にお願い。」
『わかったよ。それじゃ、新しい人生を楽しんでね。』
「ん。」
『これ、渡しとくよ…一日二十分位の間だけあたしと会話できる。』
「なるほど…」
『もう、顔を会わせることはないと思うけど。会話位ならいつでもどうぞ』
「うん、ありがとう神様。」
神様から渡されたのはシンプルなブレスレットだった。
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