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チーム 「兄の本分」
剣 「......却下。夜に男と出会うなんて許すわけないだろ。瞳子は俺と静かに年越しするんだ」
瞳子 「お兄ちゃんだって年上の彼女いた時は初詣行ってそのまま帰って来なかったくせに」
剣 「あれは、社会人は休みが限られてるから仕方なく、だ。」
瞳子 「別にいいもん、元旦の昼間なら文句無いんでしょ。」
♪メール♪
「あ、やったあ
佐川くんとこで着物着せてもらえるって。あかりちゃんも着て一緒にお参り行くの」
剣 「俺も行く」
◇
佐川 「あけましておめでとう。瞳子さんと......やっぱり来たかシスコン」
剣 「家で着替えさすなんて、何か企んでるとしか思えない」
瞳子 「わあ、あかりちゃん綺麗!」
あかり 「おばさんの若いときのなんだって。瞳子さんの分もあるよー」
ウールのアンサンブル。
あかりちゃんは黄色の格子柄。
瞳子は紺色に赤の花柄。
おばさん 「二人に振袖着せたかったんたけど、この方が楽だしあったかいから、お参りには良いかと思って。その代わり、髪飾りは可愛いのよ。」
瞳子 「ありがとうございます。えっと、靴はショートブーツで良かったんですか?」
おばさん 「そうそう。髪飾りも羽織紐も革のリボンにしたし、ブローチも手袋も革風にしたらどうかと思って。」
あかり 「可愛い!あ、あかり、ティペット取ってくる。」
佐川 「おばさん、瞳子さんさ、俺の帽子被っても可愛いくない?」
おばさん 「そうちゃん、それ良いかも。じゃ小物は任せるわね。」
出来上がり。
あかりちゃんは白のフワフワニット帽、ティペット。
瞳子は黒の中折れ帽、髪は片方に寄せて下ろしたまま。
佐川「うん、やっぱり瞳子さんはちょっと男物入れた方が可愛い」
佐川、ご満悦。
楽しく初詣しました。
佐川「瞳子さん、あーん」
ベビーカステラを口に押し込む。
佐川「お返しは?」
瞳子 「あ、あーん?」
ぱく。
瞳子 「お兄ちゃん!?」
佐川 「返せ!!」
あかり 「あかりも剣さんに、あーんってしたい!」
佐川 「今年こそ白黒はっきり勝負つけてやる!!」
剣 「上等だ!!」
◇作者より。
賑やかですね。
本編で夏なので、女子二人の着物姿を書きたかっただけです。
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