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彼と滑るようになってから、あたしは自分の為に滑ることが出来なくなっていた だけど、滑りながら彼とのやりとりが楽しかった 「ウサちゃんは地元なの?」 【ちがうよ!】 いや、ホントは個人的な話はNGなんですけどね 「俺、ここまで片道一時間半かけて来てんだよ」 【ひぇ~、遠いね】 「ナイターって、人が少ないと幻想的で映画のワンシーンにいるみたいだ」 【人が少ないって最高よねっ】 ああっ、喋れないのがツラい‥‥ でも、あたしの身ぶりを彼はよく理解してくれて それはそれで、すごく楽しかったりもして
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