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玄関ドアが開いて、佑香が戻ってきた
「‥‥どうしてるぅ?」
小さな声で言いながら、そっとブーツを脱いでいる
「さっき、一度目を覚ましたけど、また寝てる」
薫のベッドの脇に座ったまま小声で答えると、佑香は静かに俺の隣に座った
薫の寝顔と俺を交互に見比べてから、リビングに戻る
「ずっと、そうやって頭を撫でていたの?」
その言葉に、止まる俺の手
「‥‥ダメとは言ってないわよ」
止めたことを、また見られていた
ばつが悪くなりベッドから離れ、俺もリビングに移動する
佑香は段ボールから食器を出して食器棚に片付けていた
引っ越したての部屋のまま、たいして片付いてもいない
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