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高橋の機転に感謝し電話を切る ‥‥俺は、一度会社に戻ろう 今は薫の事は、佑香に任せて‥俺は俺にしか出来ないことをしよう 会社に着いてデスクに座ると、薫を心配するスタッフが次々に俺に声をかけてくる 「人気者ッスね、江口‥‥」 そういう高橋も心配そうだ ‥‥‥そうだな いつのまにか、薫は人気者になったな このフロアにいないと ‥‥‥寂しいな 「チーフ‥‥淋しいんでしょ」 書類を持ってきた長谷が俺に言う 「江口を、いつもチラチラ見てたから‥‥いないと寂しいんでしょ」 ‥‥‥‥‥! 長谷の指摘に固まる 俺が‥‥薫を‥‥‥? 「‥‥チーフ自覚ないンスよ、長谷さん」 「えっ、無意識?無自覚?」 ‥‥‥コラ、ソコ ‥‥盛り上がるな 「チーフの良さはチームの連中しか判らないみたいだから、チーフが玉砕したらやけ酒付き合いますから」 ヘヘヘッ‥‥‥と笑いながらデスクに戻る長谷に、俺は無性にイラッとした
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