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平日のナイターは、あまり人がいなくて八時に山のロッジで仕事をあがり麓のロッジ迄着ぐるみのまま戻ろうと滑っていた時の事 ‥‥‥‥人がいる なんていうか‥‥ 転んだまま、立てない? 少しづつ近づいていくうちに確信する 自分の力量を越えたコースに入ってきてしまった感じ‥‥ 立ちあがり、少し滑っては転び‥‥の繰り返し 「あちゃ~‥‥やってもーたね‥‥」 後ろから滑っていき、正面に向き合うと あたしはゆっくり近づいた こういう人を無事に麓まで誘導するのも、あたしの仕事の一つだったりする 【大丈夫。一緒に滑ろう】 着ぐるみはしゃべっちゃいけない規則だから身ぶり手振りで伝える 立ち上がった人は‥‥デカっ‥‥ 男性‥‥かな?180㎝はあるんじゃないかという長身細身 ゴーグルとマスクで顔はわからないけれど 彼‥‥‥のスキーをハの字に開かせ、あたしが彼に向き合う格好で、ゆっくりゆっくり一緒に滑り始める 滑っては転び、滑っては転びを繰り返す
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