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─────次の日。
ルシフェルは出発の準備を整え、幸村と茶々へ別れの挨拶をした。
「本当に”光速転送”で送らなくていいんだな?デワエリアは遠いぞ」
そう言った幸村を、ルシフェルは断った。
「ああ、距離も時間も問題無い。旅を楽しみながら行くさ」
「そう言えば、あそこは近くに鬼ヶ島がある。鬼には気をつけた方がいい」
「ふふ……その鬼に会いに行くのだよ」
「はっは、やっぱりお前と話してると飽きねぇや。帰り道にまた寄ってくれよ。鬼ヶ島での話も聞きたい」
「ああ、ではそうさせてもらう。茶々殿の料理もまた食したいしな」
ルシフェルが茶々を見ると、茶々もニコリと笑顔を返す。
「待ってるぞ」
ルシフェルは幸村と堅い握手を交わして別れた。
こうして─────
運命はゆっくりと、だが確実に動き出した。
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