48人が本棚に入れています
本棚に追加
/117ページ
「がふっ……このぉッ!!」
そしてルシフェルは思いの限りに足掻いた。1秒でも多く時間を稼ぐ。しかしそのルシフェルの思いに反し、再び意識が遠のいていく。
(タイム……オーバー……?)
意識を保とうとあがらう気持ちごと、根こそぎ引きずり込む暗闇。
「子供達は我が守る─────
我が─────
……───
……ァああああああああぁッ!!!!」
世界樹の力ではない。
もちろん”レインカネーション”の魔法でもない。
しかしルシフェルの精神は肉体に留まっていた。ルシフェルは自力で精神と肉体を表皮1枚でギリギリ繋ぎ止めたのだ。
─────決着の刻。
菱王は”グラビティインパクト”。
レッドは”フレイムブレイド”。
互いが最大奥義を繰り出す瞬間、父が子を想う気持ちが奇跡を生んだ。
ルシフェルが作り出した菱王の隙はほんの一瞬。
だがその一瞬こそユキレンジャーを救うには十分過ぎる一瞬だった。
最初のコメントを投稿しよう!