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「……サンキュ……親父」
耳に、いや心に直接染み渡る様な一言。
何と─────
何と嬉しい言葉なのだろう。
言葉に詰まった。
この一言を聞くために今まで生きてきた気さえする。
思い残す事は無いという事はこういう事を言うのだろう。
「……さらばだ」
決して子供達に伝わる事の無い一言を残し、ルシフェルは自ら意識を肉体から切り離した。
レッドの、
ブルーの、
イエローの、
ピンクの、
ブラックの、
そしてルシフェルの想いを乗せた一撃が菱王に直撃した瞬間を、ルシフェル自身が見届ける事は無かった。
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