第01章 逢[あい]

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「生死の概念を超えた存在なのだよ、神とは。我ら神族は、例外なく"レインカネーション"という魔法が生まれながらにして使えるのだ」 「……初めて聞く魔法だな」 幸村はまだ半分以上残ってるタバコを揉み消すと、興味深く身を乗り出した。 「生涯で1度だけ、心臓が停止した時に発動して、50%の確率で復活出来る魔法さ。神族は皆、天使として生み落とされ、復活する事で神になる」 「……残りの50%を引いちまったら、復活出来ないって事か?」 「いや、堕天使となって人間界へ堕ちる─────人間として生まれ変わるのだ。正確に言えばこの場合も復活する事になるのだが、神からすればもはや神族失格だ」 「じゃあ……あんたが人間界にいるって事は、残りの50%を引いちまったって事か?」 「いや、我はレアケースだ。そもそもまだ死んですらいない。人間界のある女性に恋をして、自ら人間界に堕ちた」 「へぇ」と一言漏らした幸村。そして目の前のテーブルには、茶々によって手際良く料理が並べられていく。 幸村は、そしてお礼を言いながらルシフェルも、料理に手を伸ばす。
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